こんばんは。なんだか卒業式で一斉合唱する曲のタイトルのような、今日です。
さて、数こそ少ないのですが旅は私の趣味の一つです。そのことについて、ちょっとした話でも。
小さい頃は転勤族だったので、おもに西日本を中心に、家族と国内旅行に行くことがまあまあありました。大学生のときは、バックパッカーほどアクティブには動くことはせず、のほほ〜んと近場に行ったり。コロナ禍、というのもありましたが。元々内向的な性格や、ちょっとした潔癖症も相まって、いきなり海外へガンガン行くような人ではありません。旅行前は心臓がもたないくらい、腸もぐるぐるするくらい。恥かきたくないし、失敗したくない。小心者で臆病者です。
そんなとき、ぴょんっと海外に行ける人たちは、本当にすごい。その勇敢さが、私には欲しかった……。このことについては、現在連載中の「サンティアゴに託す」第2回に執筆する予定です。
そう、昨日は日本テレビ系列の金曜夜に放送された「沸騰ワード」にて、俳優の松本まりかさんが南インドを旅する企画がありました。彼女も、もちろんぴょんっと海外に行ける方で、現地の人にも間髪入れずに話しかけ、仲良くしていました。羨ましい。
また、このコラムを執筆しながら、「アナザースカイ」でも俳優の青木崇高さんがブラジルを旅する回を放送しているものを見ていました。彼も、もちろんぴょんっと海外に行ける方。相当数の国々を回ってきているらしくて、ブラジルも何度か訪れているそう。やはり現地の方とうまくコミュニケーションを取れている。羨ましい。違う土地の感覚を、肌に馴染ませるスピードが早い。
そう、いずれの方も、その土地の空気を一呼吸するだけで、体が順応するのかもしれません。これは旅の玄人にしか成し得ない技のような気がします。また、現地の人にも好かれやすいのは、俳優という人を表現する職にする方だけあります。うう〜羨ましいです。
対して、私はと言うと、その土地の空気を取り入れるまでに時間がかかる方です。泳ぎ方をすぐには習得できず、自分なりに犬掻きをするイメージ。「人との大交流!」「パーティー!」みたいな外向的な遊びを苦手とします。ああできるなら、カメラになって記録だけつけておきたい……と思うくらいです。まるで向いていない。
ただ、向いていないとはいえ、先述したように趣味の一つとしてカウントしているくらいなので、旅は好きです。
そのきっかけを作ってくれたのは、旅人のバイブルと呼ばれる『深夜特急』というノンフィクション小説でした。(ぜひ調べてみてください)
海外一人旅というと、それこそ「大交流!」「パーティー!」といった外向的なイメージを持たれることが多いのですが、この『深夜特急』はもちろん人との交流もあるものの、多くが一人行動の場面です。旅をする中で、たとえばバスに乗ったら乗客の様子を観察するとか、ホテルでごはんを食べるとか。
ということで、こんなことを言うのも烏滸がましいのは承知の上ですが、『深夜特急』が、現在も旅人のバイブルと言われる所以は「内向型でも行ける」という勇気づけの機能があったりするのかな、とか考えていたりします。
そこで、私の連載の話にも戻ってしまうのですが、連載を通して、こんな臆病者な自分でさえも外にいける、というメッセージも届けてみたいと思っています。『深夜特急』のように。
今日は、ここまでにします。